LRTの可能性ーある鉄っちゃんの考察
今回は筋金入りの社会派鉄道オタクである右京地域班の長老が、
GW後に書いた、LRTについて考察した記事を転載いたします。
一読の価値あり!
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さて皆さん、GWはいかかがお過ごしでしたでしょうか?
私はGW後半、九州を旅していました。
今回の目的も廃止予定の路線の写真撮りプラスαです。
まずは熊本から天草へ行きフェリーで島原へ向かい、
目的の島原鉄道の南部の写真を撮っていました。
島原鉄道の島原外港駅から加津佐駅の間は、雲仙普賢岳が噴火のおり、
土石流で大ダメージを受け、長期間運休を余儀なくされた区間です。
その後立派な高架橋や鉄橋を再建し運行していたのですが、
乗客の減少には耐えられなかったようです。
来年度中に廃止の予定ですが、
本当に立派な再建区間なのでもったいないような気がしますが…
さて、ここから本題に…タイトルについて述べます。
九州の熊本・長崎・鹿児島の3都市には今も路面電車が残っています。
このうち、熊本と鹿児島は公営の鉄道です。
特に熊本市交通局はモータリゼーションで、路面電車不要論が渦巻いたときでも
路線の縮小はあったものの完全廃止はしませんでした。
時代遅れと思われていた路面電車に、日本で初めて冷房車を導入したりして生き残りをかけました。
その切り札として登場したのが超低床車の9700系です。
タイトルのLRTですが「ライト・レール・トランジット」と読みます。
意味はJR線のような普通鉄道ではなく、路面電車を改良した鉄道が街中から郊外へと縦横にはしる鉄道システムのことをいいます。
ヨーロッパのいくつかの都市では街中の交通手段はLRTと言うところが増えています。
そのLRTを代表する車両が超低床車です。
歩道とほとんど同じ高さぐらいしか床面の高さが無く、
お年寄りでも子どもでもスムーズに乗車できます。
その超低床車を日本で最初に導入したのが熊本市交通局でした。
その後、広島電鉄など超低床車を導入する鉄道は増え、
前述の鹿児島・長崎でも走っています。
そのLRTを京都でも導入しようとする動きがあります。
まずは、北野白梅町から出町柳まで今出川通りにLRTを走らせようとするものです。
先日、京都市が市バスをLRTに見立てて、
道路の真ん中を一般車両進入禁止にして実験を行いました。
ここで問題になったのが車の流れでした。
今出川通りが一車線通行出来ないため右折車が邪魔になり交通渋滞がおきました。
また、そのために沿線の住人たちが生活に支障がでるとLRT反対運動をおこなっています。
このLRT、十分に都市内交通問題の解決の切り札となりえるものですが、
現在の車社会の中に闇雲に導入すれば、かえって混乱を招いてしまいます。
現在日本には本当の意味でのLRTと呼べる鉄道はまだ存在していません。
超低床車導入やバリアフリー化を進めているところは多いですが、
ほとんどが既存路線の改造に過ぎません。
路面電車が交通の中心になっている都市がまだありません。
LRTが主役になるには、車から鉄道へと住人自身の意識の変革、
公共機関の車の規制などがもっともっと必要となります。
LRTのもう1つ良いところは、建設費の安さです。
地下鉄の約10分の1で建設ができます。
広島では、路面電車か地下鉄かで広島電鉄と広島市が争っています。
まあ地下鉄を作ってもゼネコンをよろこばし、市民には赤字が残るだけなので、
なんとしても広島電鉄に勝ってもらいたいですが。
真のLRTまでの道のりはまだまだ遠いですが、
超低床車はあちこちで走っているので見る機会はあるかと思います。
斬新なデザインに皆さんきっと驚くと思いますよ。
下に走っているところを記しておきますので参考までに
北海道函館市:函館市交通局(愛称らっくる号)
愛知県豊橋市:豊橋鉄道
富山県富山市:富山ライトレール(愛称ポートラム)
富山県高岡市:万葉線(愛称アイトラム)
福井県福井市:福井鉄道
岡山県岡山市:岡山電気軌道(愛称MOMO)
広島県広島市:広島電鉄(愛称グリーンムーバー、グリーンムーバーマックス)
高知県高知市:土佐電気鉄道(愛称ハートラム)
愛媛県松山市:伊予鉄道
長崎県長崎市:長崎電気軌道
熊本県熊本市:熊本市交通局
鹿児島県鹿児島市:鹿児島市交通局(愛称ユートラム、ユートラムⅡ)
熊本市交通局9700系
鹿児島市交通局1000系(ユートラム)
鹿児島市交通局7000系(ユートラムⅡ)
おまけ:宮崎市で食べたチキン南蛮。この店が発祥の地です。一度食べると他のチキン南蛮は食べられません
<長老>
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僕らの間では、前回の市長選挙時に広原さんの提案でにわかに話題になったLRT構想。
しかし、なかなか難しい問題が横たわっているようです。
僕らの住む地域。西京区の洛西方面は住人からも交通の便の悪さが叫ばれていますし、
かなり住民全体での「改善要求」でもあります。
洛西はバス以外の交通手段は皆無で、
洛西居住の同盟員からも「あそこは陸の孤島」という言葉が聞かれます。
なので、前回の市長選挙時は広原さんのLRT構想が、かなり夢を与えてくれました。
けっこう急務性のある問題だけに、実現には住民側の意識変革もうながす努力が
必要だと、今回の記事を見て思いました。
う~ん、勉強しなければ。
by:ANTONIO
≪本日のmusica≫ ハナレグミ [ そして僕は途方に暮れる ]
GW後に書いた、LRTについて考察した記事を転載いたします。
一読の価値あり!
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さて皆さん、GWはいかかがお過ごしでしたでしょうか?
私はGW後半、九州を旅していました。
今回の目的も廃止予定の路線の写真撮りプラスαです。
まずは熊本から天草へ行きフェリーで島原へ向かい、
目的の島原鉄道の南部の写真を撮っていました。
島原鉄道の島原外港駅から加津佐駅の間は、雲仙普賢岳が噴火のおり、
土石流で大ダメージを受け、長期間運休を余儀なくされた区間です。
その後立派な高架橋や鉄橋を再建し運行していたのですが、
乗客の減少には耐えられなかったようです。
来年度中に廃止の予定ですが、
本当に立派な再建区間なのでもったいないような気がしますが…
さて、ここから本題に…タイトルについて述べます。
九州の熊本・長崎・鹿児島の3都市には今も路面電車が残っています。
このうち、熊本と鹿児島は公営の鉄道です。
特に熊本市交通局はモータリゼーションで、路面電車不要論が渦巻いたときでも
路線の縮小はあったものの完全廃止はしませんでした。
時代遅れと思われていた路面電車に、日本で初めて冷房車を導入したりして生き残りをかけました。
その切り札として登場したのが超低床車の9700系です。
タイトルのLRTですが「ライト・レール・トランジット」と読みます。
意味はJR線のような普通鉄道ではなく、路面電車を改良した鉄道が街中から郊外へと縦横にはしる鉄道システムのことをいいます。
ヨーロッパのいくつかの都市では街中の交通手段はLRTと言うところが増えています。
そのLRTを代表する車両が超低床車です。
歩道とほとんど同じ高さぐらいしか床面の高さが無く、
お年寄りでも子どもでもスムーズに乗車できます。
その超低床車を日本で最初に導入したのが熊本市交通局でした。
その後、広島電鉄など超低床車を導入する鉄道は増え、
前述の鹿児島・長崎でも走っています。
そのLRTを京都でも導入しようとする動きがあります。
まずは、北野白梅町から出町柳まで今出川通りにLRTを走らせようとするものです。
先日、京都市が市バスをLRTに見立てて、
道路の真ん中を一般車両進入禁止にして実験を行いました。
ここで問題になったのが車の流れでした。
今出川通りが一車線通行出来ないため右折車が邪魔になり交通渋滞がおきました。
また、そのために沿線の住人たちが生活に支障がでるとLRT反対運動をおこなっています。
このLRT、十分に都市内交通問題の解決の切り札となりえるものですが、
現在の車社会の中に闇雲に導入すれば、かえって混乱を招いてしまいます。
現在日本には本当の意味でのLRTと呼べる鉄道はまだ存在していません。
超低床車導入やバリアフリー化を進めているところは多いですが、
ほとんどが既存路線の改造に過ぎません。
路面電車が交通の中心になっている都市がまだありません。
LRTが主役になるには、車から鉄道へと住人自身の意識の変革、
公共機関の車の規制などがもっともっと必要となります。
LRTのもう1つ良いところは、建設費の安さです。
地下鉄の約10分の1で建設ができます。
広島では、路面電車か地下鉄かで広島電鉄と広島市が争っています。
まあ地下鉄を作ってもゼネコンをよろこばし、市民には赤字が残るだけなので、
なんとしても広島電鉄に勝ってもらいたいですが。
真のLRTまでの道のりはまだまだ遠いですが、
超低床車はあちこちで走っているので見る機会はあるかと思います。
斬新なデザインに皆さんきっと驚くと思いますよ。
下に走っているところを記しておきますので参考までに
北海道函館市:函館市交通局(愛称らっくる号)
愛知県豊橋市:豊橋鉄道
富山県富山市:富山ライトレール(愛称ポートラム)
富山県高岡市:万葉線(愛称アイトラム)
福井県福井市:福井鉄道
岡山県岡山市:岡山電気軌道(愛称MOMO)
広島県広島市:広島電鉄(愛称グリーンムーバー、グリーンムーバーマックス)
高知県高知市:土佐電気鉄道(愛称ハートラム)
愛媛県松山市:伊予鉄道
長崎県長崎市:長崎電気軌道
熊本県熊本市:熊本市交通局
鹿児島県鹿児島市:鹿児島市交通局(愛称ユートラム、ユートラムⅡ)
おまけ:宮崎市で食べたチキン南蛮。この店が発祥の地です。一度食べると他のチキン南蛮は食べられません
<長老>
…・・・………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕らの間では、前回の市長選挙時に広原さんの提案でにわかに話題になったLRT構想。
しかし、なかなか難しい問題が横たわっているようです。
僕らの住む地域。西京区の洛西方面は住人からも交通の便の悪さが叫ばれていますし、
かなり住民全体での「改善要求」でもあります。
洛西はバス以外の交通手段は皆無で、
洛西居住の同盟員からも「あそこは陸の孤島」という言葉が聞かれます。
なので、前回の市長選挙時は広原さんのLRT構想が、かなり夢を与えてくれました。
けっこう急務性のある問題だけに、実現には住民側の意識変革もうながす努力が
必要だと、今回の記事を見て思いました。
う~ん、勉強しなければ。
by:ANTONIO
≪本日のmusica≫ ハナレグミ [ そして僕は途方に暮れる ]
by dylj_west
| 2007-05-21 19:06
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