確かめなければならないことがあるんだ。
画期的な判決だった。
以下は毎日新聞から。
「あの泥沼状態のイラクに自衛隊を送ることが果たしていいのか?」
こんな風に考えた人はとても多いだろう。もちろん僕もその一人だ。
もともと、自衛隊の海外派遣には、大きな無理があった。
拡大解釈に拡大解釈を重ね、当時の小泉首相自身が「自衛隊が行くところが、
非戦闘地域です。」と答弁せざるを得ないほどの無理があったのだ。
では、どこが非戦闘地域なのか?誰もが持つ疑問である。
当時の小泉首相はこう答えた。「イラク国内の地名とかを把握しているわけではない。どこが非戦闘地域かと聞かれても、分かるわけがない。」
質問をしたのは、日本共産党の議員であった。
「国際貢献」の4文字を掲げ、日本は「毒饅頭」を食べたと僕は思っている。
オっと、言いなおそう。「¨また¨毒饅頭を食べた。」と。
もう日本は日米安保という毒饅頭をたらふく食べている。
日本の大新聞は今回の判決にまたも割れている。
しかし、この判決に異議を唱える2紙の論調はかなり苦しい。
感情的になっているとさえ感じる。以下は産経新聞から。
彼ら(産経・読売)も今回の判決の「動揺」を認めているようだ。
産経社説(主張)の最後の一文。「政府は空自の活動を継続すると表明している。当然なことだ。」の当然さに、今回は「そうじゃないよ。」と判決が出たわけだ。
私たちはもう一度、大きくイラク戦争及び、
自衛隊の海外派遣自体を見直す必要性があるだろう。
終わったことではなく、現在進行形の事案として、
自衛隊派遣の肯定派も否定派も真正面から向き合う必要がある。
そういう意味でも、今回、大きな疑問提起をした名古屋高裁の判決を支持したい。
さあ、みなさんやりましょう。未来のための議論を。行動を。
裁判記録はこちらから。
by:ANTONIO
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以下は毎日新聞から。
イラク自衛隊 多国籍軍空輸は違憲 名古屋高裁が初の判断
4月18日9時57分配信 毎日新聞
名古屋高裁で空自イラク活動が違憲と判断され会見する原告と弁護団=名古屋市中区で2008年4月17日午後2時41分、小林努撮影
イラクへの自衛隊派遣は違憲だとして、市民団体などが国に派遣差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決が17日、名古屋高裁であった。青山邦夫裁判長(高田健一裁判長代読)は原告の請求を却下するなどした1審・名古屋地裁判決を支持し、控訴を棄却したが、「航空自衛隊による多国籍軍の空輸活動は憲法9条に違反している」との判断を示した。
全国で行われている同種の訴訟で空自の活動の一部を違憲と認定したのは初めて。原告団は「控訴は棄却されたが、違憲の司法判断が示された」として上告しない方針で、勝訴した国は上告できないため判決が確定する。
青山裁判長は判決で「イラクでは、多国籍軍と国内の武装勢力の間で国際的な武力紛争が行われ、特に首都バグダッドは多数の犠牲者が出ている地域でイラク復興特別措置法でいう『戦闘地域』に該当する」と認定。多国籍軍の兵士をクウェートからバグダッドへ空輸する空自の活動について「戦闘行為に必要不可欠な後方支援を行っており、他国による武力行使と一体化した行動」と述べ、武力行使を禁止した憲法9条1項とイラク特措法2条2項、活動地域を非戦闘地域に限定した同条3項に違反すると判断した。
また原告は派遣により平和的生存権が侵害されると訴えていたが、判決は平和的生存権を「憲法上の法的な権利」と認定。「戦争への協力の強制など憲法9条に違反する国の行為により個人の生命が侵害されるような場合には、裁判所に違憲行為の差し止めを請求するなどの具体的権利性がある」と判断した。
そのうえで、今回の原告の請求については「戦争への協力を強制されるまでの事態が生じているとは言えない」などとして控訴を全面的に棄却した。
同訴訟原告団は04~06年、自衛隊の派遣差し止めと違憲確認、原告1人当たり1万円の損害賠償を求め、7次に分かれて計3268人が集団提訴し、うち1122人が控訴していた。原告団によると、自衛隊のイラク派遣を巡り、全国の11地裁で提訴されているが、判決はいずれも原告側の訴えを退けている。【秋山信一】
▽弁護団長の内河恵一弁護士の話 ようやく勝ち取った違憲判決。裁判所がしっかりした考えを出してくれたことを法律家として誇りに思う。
▽防衛省の話 判決文の細部を確認中で、現時点ではコメントできない。
【ことば】自衛隊イラク派遣 イラク戦争初期の03年12月から同国の再建支援を目的に自衛隊を派遣している活動の総称。具体的な活動内容はイラク特措法に基づく基本計画で規定。活動の柱は人道復興支援活動と安全確保支援活動で、活動は非戦闘地域に限定されている。陸上自衛隊は06年7月に撤収したが、航空自衛隊は現在も約200人を派遣している。防衛省によると、04年3月3日~今年4月16日の間の輸送は694回、計595.8トン。兵士の輸送人員数は公表していない。
「あの泥沼状態のイラクに自衛隊を送ることが果たしていいのか?」
こんな風に考えた人はとても多いだろう。もちろん僕もその一人だ。
もともと、自衛隊の海外派遣には、大きな無理があった。
拡大解釈に拡大解釈を重ね、当時の小泉首相自身が「自衛隊が行くところが、
非戦闘地域です。」と答弁せざるを得ないほどの無理があったのだ。
では、どこが非戦闘地域なのか?誰もが持つ疑問である。
当時の小泉首相はこう答えた。「イラク国内の地名とかを把握しているわけではない。どこが非戦闘地域かと聞かれても、分かるわけがない。」
質問をしたのは、日本共産党の議員であった。
「国際貢献」の4文字を掲げ、日本は「毒饅頭」を食べたと僕は思っている。
オっと、言いなおそう。「¨また¨毒饅頭を食べた。」と。
もう日本は日米安保という毒饅頭をたらふく食べている。
日本の大新聞は今回の判決にまたも割れている。
しかし、この判決に異議を唱える2紙の論調はかなり苦しい。
感情的になっているとさえ感じる。以下は産経新聞から。
【主張】空自派遣違憲判決 平和協力を否定するのか
2008.4.18 03:29
イラクでの航空自衛隊の平和構築や復興支援活動を貶(おとし)めるきわめて問題のある高裁判断だ。
名古屋高裁は自衛隊のイラク派遣差し止め訴訟の控訴審判決で、差し止めと慰謝料請求の訴えを棄却しながらも「米兵らを空輸した空自の活動は憲法9条1項に違反するものを含んでいる」と、違憲判断を示した。
原告側は上告しない方針で、国側も上告できない。自衛隊のイラク派遣を違憲とする初の判決は確定する。この違憲判断は主文と無関係な傍論の中で示された。
傍論で違憲の疑義を表明することは、憲法訴訟のあり方から逸脱している。
しかも被告の国側は最高裁への上告を封じられる。これは三審制に基づき最高裁をもって憲法判断を行う終審裁判所としたわが国の違憲審査制を否定するものと指摘せざるを得ない。
違憲判断自体も問題だ。空自が多国籍軍の兵士をバグダッドへ空輸する任務は、他国による武力行使と一体化した行動であり、自らも武力行使したとの評価を受けざるを得ないとした。
空自は平成16年3月から、クウェートを拠点にC130輸送機で陸自などの人員、物資をイラク南部に輸送してきた。一昨年に陸自が撤退後、輸送範囲をバグダッドなどに拡大し、現在、国連や多国籍軍の人員・物資を輸送している。政府は「バグダッドはイラク特別措置法がうたう非戦闘地域の要件を満たしている」と主張しており、空自は当たり前の支援活動を行っているにすぎない。
忘れてならないのは空自の活動が国連安保理による多国籍軍の駐留決議も踏まえていることだ。
これにより、日本はイラクをテロリストの温床にしないという国際社会の決意を共有している。
憲法9条で禁止されている「武力による威嚇又は武力の行使」は、侵略戦争を対象にしたものと解釈するのが有力だ。国際平和協力活動を違憲という判断は日本が置かれている国際環境を考えれば、理解に苦しむ。
「自衛隊違憲」判断は35年前、あったが、上級審で退けられた。今回は、統治の基本にかかわる高度に政治的な行為は裁判所の審査権が及ばないという統治行為論を覆そうという狙いもあるのだろう。傍論に法的拘束力はない。
政府は空自の活動を継続すると表明している。当然なことだ。
彼ら(産経・読売)も今回の判決の「動揺」を認めているようだ。
産経社説(主張)の最後の一文。「政府は空自の活動を継続すると表明している。当然なことだ。」の当然さに、今回は「そうじゃないよ。」と判決が出たわけだ。
私たちはもう一度、大きくイラク戦争及び、
自衛隊の海外派遣自体を見直す必要性があるだろう。
終わったことではなく、現在進行形の事案として、
自衛隊派遣の肯定派も否定派も真正面から向き合う必要がある。
そういう意味でも、今回、大きな疑問提起をした名古屋高裁の判決を支持したい。
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| 2008-04-18 12:36
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